「ベースアップ・昇給・賞与」場当たり的な対応から脱却するために
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2026年度の診療報酬改定のキーワードの1つ「賃上げ」が注目されています。
診療報酬の一部は明確に人件費、物価高騰、そして最低賃金も上昇もあり、職員への賃上げ対策がキーワードとなっております。
今年こそは賃金のベースアップについて、「上げるかどうか」で迷われているクリニック経営者の先生方も多いのではないでしょうか。
診療報酬は賃上げ前提の設計となり、最低賃金は上昇を続けなければ人材確保は年々難しくなっています。人材確保の市場は大きく変わっています。にもかかわらず、現場では次のような状態が散見されます。
・ベースアップは単年度の余力で判断している
・昇給は慣例的に月額数千円のみの微調整のみ
・賞与は前年踏襲で評価がなく、根拠も曖昧
・人件費を正確に把握していない
・評価基準が言語化・定量化されていない
この状態では、人件費は「増える固定費」にしかなりません。今こそ、3つを分けて整理するのはいかがでしょうか。
■ ベースアップ→「安心の設計」
全職員の基本給を底上げする仕組みです。制度対応としての意味合いが強く、評価料をどう活用するかが鍵になります。ここが曖昧だと、医院全体の基盤が不安定になります。
■ 昇給・考課→「成長としての設計」
誰が、どのような基準で上がるのか。勤続年数なのか、役割なのか、成果なのか。昇給は金額の問題ではありません。「基準が言語化・定量化されているか」が本質です。基準が明確な組織ほど定着がよく離職率が下がります。
■ 賞与→「利益とモチベーションの設計」
賞与が固定化していないか。
業績と連動しているか。
評価と結びついているか。
賞与は組織運営の要でもあります。
ここが整理されていないと、繁忙期等の環境変化に耐えられません。
この3つの設計が噛み合って初めて、組織が機能します。2026年改定は、単なる制度改正ではなく、人事制度を見直す絶好の機会です。場当たり的な対応から脱却し、数字で検証し、基準を明文化する。それだけで、組織の安定度は大きく変わります。この機会に一度、ベースアップ・昇給・賞与の全体設計をお勧めします。